シロアリ被害によるご近所トラブルの対処法

シロアリ被害がご近所とのトラブルにつながることも…対処法は?

シロアリ駆除に関するご近所トラブルの原因は、思い違いや知識不足が原因となることが多いです。
せっかくシロアリを駆除したのに、その後に隣人から「お宅の駆除がきちんとできていなかったせいで、うちにシロアリが来た」と言われてトラブルが発生するケースは、シロアリに対する正しい知識と情報をもって対応すれば解決できることも多いです。ご近所トラブルを防ぐためには、正しい知識を身につけることが大切です。

アパート・マンションなど賃貸物件

シロアリによる近隣トラブルケース

シロアリ駆除後に発生するご近所トラブルパターンとしては、シロアリの種類によっても様々です。それぞれのシロアリの生態を知り、どんなパターンが考えられるのかを知りましょう。

ケース1.『シロアリ駆除が原因となるご近所トラブル』

ヤマトシロアリ
結論からいうと、駆除作業が原因で隣家まで移動する可能性は低いと言われています。シロアリは「暗い」「湿気が多い」「餌が豊富にある」環境を好みます。さらに、環境の変化を嫌う習性から、建物の外に逃げ出すという行動は考えにくいとされています。そのため、同じ敷地内にあるような近い建物でもフェンスなどを伝って移動することはないと言えるでしょう。元々目が見えないシロアリが、今まで活動していた範囲を変えて急に違う環境に移動することは、シロアリにとってのリスクが大きいからです。
もしご近所の方に「移動してきた」と言われても元々そこにいたシロアリである可能性が高いです。シロアリの生態を理解してもらうために、ご自身もしくは業者に依頼し、しっかり説明をすることが大切です。
地下で繋がった古い建造物がある場合や、隣家との境界線があいまいなほど隣接しているといった特殊な場合は、シロアリの関連性も考えられますが、それは世帯ごとに対処するべき問題と言えるでしょう。

イエシロアリ
イエシロアリの駆除は巣ごと壊滅させなければ、被害が再発する恐れもあるシロアリです。また行動範囲も広いので、駆除を免れたイエシロアリが隣家まで移動してしまう可能性は高いと言われています。
巣の駆除さえしっかりできてしまえば隣家へシロアリ被害が及ぶこともないため、イエシロアリの駆除は業者にまかせて完全に駆除してもらうことが、「逃げてきた」というようなご近所トラブルを防ぐための方法といえるでしょう。イエシロアリの駆除は現場の条件や業者によって様々なので、隣家同士が調査に協力が必要になることもあります。

アメリカカンザイシロアリ
乾材シロアリの駆除がうまくいかず逃がしたとしても、移動範囲は巣くっている柱や家具の中程度といわれていますので、隣家に被害が飛び火する確率は低いでしょう。もし隣家にも乾材シロアリが出た場合、「先に気付いた家が駆除をお願いしただけ」というケースが多いです。

駆除費用の責任

ケース2.『羽アリの飛来によるご近所トラブル』

ヤマトシロアリ
群飛の時期には大量の羽アリが飛び出しますが、羽アリの多くは生き延びることはできません。たとえ巣を作る段階までいけても、環境に適応できずに死滅するものも多数います。被害を与えられるほど大きな巣を作ることができる羽アリはごくわずかと言えるでしょう。
一般的に羽アリがもぐりこんでから被害が出るまではかなり年月がかかるので、自宅で駆除した後にすぐ被害が飛び火する可能性はほぼないと言えます。

イエシロアリ
加害速度が速くて有名なイエシロアリですが、羽アリが飛来してすぐに被害が出るわけではありません。また、飛来したイエシロアリが床下に潜り込んで営巣する確率は非常に低いと言われています。夜になるとイエシロアリの群飛が始まるので、光に誘引され隣家の羽アリが飛来することもありますが、いきなり被害が出る可能性は非常に低いです。羽アリが飛来してすぐに被害が出た場合、元々その土地に営巣していたと考えるべきでしょう。

アメリカカンザイシロアリ
イエシロアリやヤマトシロアリと違い決まった時期に群飛を行わないので、いつ羽アリが飛来するのか予測が難しいです。ご自身が気付かない間に隣家に飛来するケースも考えられますが、輸入家具など侵入経路も多いため、どの場所から入り込んだのか特定するのは非常に難しいでしょう。
アメリカカンザイシロアリを駆除する際は、あらかじめ隣家に通達しておくことで、余計なトラブルが避けられることもあります。

ケース3.『家周りの残留物によるご近所トラブル』

ヤマトシロアリとイエシロアリはケース①と同様、世帯ごとに対処することが妥当でしょう。管理の良い悪いに関わらず巣ができる可能性はあります。自宅にいるシロアリとお隣に出たシロアリが同じ集団なのかは、具体的に調べてみないことにはわかりません。最適な対処をするためにも個々の家で駆除をするべきでしょう。

乾材シロアリの場合は上述した通り、乾いた木材などに生息します。木材は住宅や家具などの素材として採用されていることも多いため、敷地内の整頓や木材の管理で被害を防ぐことは難しいでしょう。庭の木や立て看板などに営巣することもあるぐらいなので、どこで被害が出てもおかしくないと考えられます。

個別事例に特化すれば様々なケースがあります

上で挙げたようなことはあくまでも一般論であり、状況や環境によって様々な個別事例があると考えられます。シロアリの発生・原因は素人ではわからないことが多いため、ご自分で対応・判断せずその都度詳細な調査が必要となります。

自宅でシロアリ被害が見つかったら?

我が家でシロアリ被害を見つけてしまった場合、家族の健康被害や住宅への被害が心配です。しかしシロアリの羽アリは毒を持っていませんし、人間を攻撃してくることもありません。羽アリが増殖を続けて家を猛スピードで浸食していくこともないので、まずは落ち着いて最善の対処をとりましょう。

マンション

適切な処置を行うことが大切

市販の薬剤ではその場のシロアリを殺すことはできても、壁や柱のシロアリ本体には届きません。また、一般に市販されている殺虫剤にはシロアリが嫌がる効果を持つものが多いため、シロアリが逃げていきます。それがかえって被害範囲を広げて駆除することが難しくなることもあり、近隣トラブルが発生した際に不利になることがあります。

被害状況や施工内容を詳細に記載した文書を残しておく

もしまた被害が出てしまった場合に備えて保険や保証の文書も大切ですが、駆除の方法を選んだ根拠や施工内容を示した文書も大切です。画像を交えた書面を残してくれる業者もいるので見積りの際に伝えておくといいでしょう。万が一、近隣トラブルになり質問されたときに回答しやすくなります。

シロアリによる近隣トラブルを防ぐために

いつ、どんなところから発生するかわからないシロアリ。ゴキブリと同じ害虫ですが、実際建物に被害を出すことを考えるとゴキブリよりも厄介。シロアリをめぐるご近所トラブルを避けるためにも、日ごろからできるトラブル対策を心掛けましょう。

気をつけるポイント

敷地内の整理整頓・不要物の処分を行う

落ち葉やダンボール、木材などもシロアリのエサになります。庭に落ち葉を散らかしている、ダンボールを放置しているといったようなご近所から「シロアリが出てもおかしくない」と思われる状況にしておくのはやめましょう。不要物は処分し、敷地内の屋外の整理整頓も人並みにはしておきましょう。

空き家にしてしまっている建物がある場合も要注意です。人が住んでいない・管理していない家屋はどんどん劣化が進みシロアリの住み家になる恐れがあるうえ、被害に気付きにくいです。管理を徹底できずに持て余している場合などは管理してくれる業者にまかせるか、解体工事を検討するなど対処を考えましょう。

普段からコミュニケーションをとっておくことも大切

上述したようにシロアリの種類や環境によっては被害が隣近所にいくこともあります。その際に協力し合って駆除ができれば、シロアリの全滅や費用を抑えることにも繋がります。

シロアリ駆除をめぐるご近所トラブルを回避するためには

ご近所トラブルを回避するためには、下記のポイントをしっかり押さえることが大切です。

・シロアリの生態から、駆除後すぐ被害が出るとは考えにくい
・有事に備えて被害状況や施工内容を記録しておく
・日ごろからご近所さんと友好な関係を築くことも大切

ご近所トラブルが怖いからと、シロアリを放置しているとより大きなトラブルに発展することもあります。
シロアリを見つけた時には、速やかにシロアリ駆除を依頼しましょう。